【東京】読谷山焼北窯の陶工・松田米司さんを追った映画「あめつちの日々」が都内で上映されている。沖縄の工芸文化に誇りを持ちながら、将来を見据えて作陶する職人の姿に迫った。監督の川瀬美香さんは「地元に誇りを持ち、自立して生きていく姿から何か感じてほしい」と話す。

映画「あめつちの日々」をPRする川瀬監督=沖縄タイムス東京支社

 川瀬さんの3作目。植物染料にこだわる染織家のドキュメンタリーを制作している際、植物から以前のような色が出ないことから「大地が弱っている」と実感。それなら土に触れる職人が土の状態をどう感じているかを聞こうと、今回の作品を構想した。

 地元素材を使い伝統を現代に生かしている松田さんに出会い、2013年から約3年窯に通い、92分にまとめた。

 土作りから、窯で焼く作業などを丹念に追う。松田さんが「やちむん」の伝統にこだわりながら、独自の感性をまぜて作陶する姿や、将来を見据え、やちむんに適した土を求めベトナムを訪れる様子も収めた。

 米軍機の映像で基地と隣り合わせの沖縄の現状も映す。県外では沖縄は基地に依存しているという思い込みも意識した。「松田さんらが基地に関係なく、文化の力で生きていく気概も見てほしい」と話す。

 川瀬さんは、県民がどのように反応するかも楽しみという。6月に桜坂劇場での公開を予定している。