愛知県豊川市の松下智治さん(68)は2月に沖縄を訪れた時、立候補予定者の名が書かれた道路沿いののぼり旗を見て、びっくりした

▼松下さんは20日付の本紙オピニオン面に投稿。「歩く人の邪魔になり、視界を遮ることもあって、危険きわまりない」と指摘。撤去を提言し、「沖縄の財産である自然を楽しめるようにして」と訴えた

▼県議選は27日告示、71人が立候補した。無投票の名護市区を除く12選挙区で激しい選挙戦が繰り広げられる。夏の参院選の前哨戦として全国的に注目され、与野党・中立の議席数の行方は翁長県政に大きな影響を与える

▼県警は26日までに、のぼり旗や横断幕などの違法掲示物約340件に警告を出した(本紙27日付社会面)。告示前で、前回の警告数の1・6倍に上っている。交差点ののぼり旗に「見通しが悪く危険」などの苦情が出ている

▼のぼり旗を立てた立候補予定者の一人は本紙に「公選法を守っていたら沖縄で選挙は戦えない」と明かした。違法ポスターが氾濫(はんらん)していた頃、政党関係者が「沖縄は選挙特区だ」と話していたことを思い出す

▼「違法でも、相手がやるから自分もやる」という論法は通用しない。これまでの地道な活動を土台に、政策論議で支持を得るべきだ。本来の在り方に近づけるには、有権者の厳しい視線が欠かせない。(与那原良彦)