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  • 辺野古海域の警備員の一部が、許可なくキャンプ・シュワブに上陸
  • 警備員はシュワブ陸上の建物や車の中で休憩、退避していた
  • 警備会社「米軍の許可書発行に時間がかかるため持たない人が大半」

 名護市辺野古沖の新基地建設予定海域を警備する警備員の一部が、米軍の許可がないまま船からキャンプ・シュワブに上陸していたことが分かった。沖縄防衛局から受注したライジングサンセキュリティーサービス(東京)の関係者が明らかにした。基地内侵入は、日米地位協定に伴う刑事特別法(刑特法)違反の可能性がある。(北部報道部・阿部岳、中部報道部・赤嶺由紀子)

フロート沿いを警備するマリンセキュリティーの警備艇=4月30日

 関係者によると、2人乗りゴムボートの警備員は毎朝、大型の警備艇などに乗って民間地の漁港を出港。辺野古沖に係留しているゴムボートに乗り移って警備を始める。

 ゴムボートの警備員はシュワブ陸上の建物や車の中で休憩、退避することがある。関係者は「許可証は米軍の審査が厳しく、発行まで時間がかかるため、一時期は通行許可証を持たない人が大半だった。コンプライアンス(法令順守)上、問題があった」と話した。

 警備艇に乗る警備員も許可証がないまま、陸上にある会社の現地本部に行くことがあったという。

 現場の業務はライジング社の100%子会社、マリンセキュリティー(沖縄市泡瀬)が請け負っている。

 刑特法で基地内侵入は1年以下の懲役などが課せられる。辺野古沖やシュワブゲート前では、新基地建設に反対する市民が繰り返し同法違反容疑で逮捕されている。

 複数の市民の代理人を務めた金高望弁護士は「市民はイエローラインを越えたなどという軽微な侵入に問われたが、無許可で上陸して建物に入るというのは侵入の程度としてより重大だ」と指摘。「防衛局の公的な仕事を請け負う、しかも警備業の会社が従業員に違法な指示を出したのなら責任は免れない」と述べた。