取材の日、疲れた様子も見せず応対してくれた。早朝5時から10時までニュースを読んだ後。テレビ局入りは午前3時だったというから、ハードな生活が想像できた。

東京でのキャスターの仕事について語る伊波紗友里さん=東京港区のTBSテレビ

 ニュース専門チャンネル「TBSニュースバード」のキャスターを務める伊波紗友里さん(28)。ラジオ沖縄でアナウンサー、記者を務めた後、夫の転勤に合わせ上京。2013年10月から、現在の仕事を続ける。

 「東京で報道の経験を積めば、沖縄に帰っても生かせる」。もともと、向上心が旺盛なタイプのようだ。取材もする。現在、活路を見いだしつつあるのは経済分野。週1、2回、東京証券取引所からマーケット動向をリポートし、「会社四季報オンライン」でコラムも執筆している。

 金融・経済の知識はそれほどなく、仕事を命じられた時は「ムリ」と思った。東証で大証券会社のアナリストに取材して中継リポートするのだが、専門用語が多く、当初はちんぷんかんぷんだった。経済用語辞典を片手に、粘り強く聞いて調べて原稿を仕上げる。「経済に詳しくない視聴者もいる。私レベルにまでかみ砕けば伝わる」。つつましく語るが、国内外の動きと、為替や金利、株の動きが頭の中でつながるようになった。

 休日も投資セミナーに参加して知識を積み重ねる。興味が高じてファイナンシャルプランナー2級の資格も取得。努力家でもある。

 「根本的におカネが好きなのかな」と冗談っぽく話しながら続けた。「言葉もおカネも一緒。使い方によっては、人を幸せにも傷つけもする。言葉に気を使う仕事なので、相性がいいのかも」

 今後も学び続け、経済系の仕事につなげていく考え。「地元にも還元できるようになりたい」と意欲にあふれている。(宮城栄作)

 いは・さゆり 1988年沖縄市生まれ。琉球大卒業後、ラジオ沖縄でアナウンサー、報道記者を経験した。2008年にミス沖縄を務め、13年にはミス日本のファイナリストに選ばれた。多忙の合間をぬって、東京から電車に乗ってのプチ旅行を楽しんでいる。