「飲み会でいいアイデアが出ても、なかなか実現しないから朝にしました」。少々耳が痛いと思いつつ納得した。沖縄市のゲート通り。街づくりの勉強会を自主的に立ち上げたと聞き、足を運んだ

 ▼中心市街地の顔ともいえる中の町地区。市の土地区画整理事業を受け、周辺店舗の経営者や市民ら、職種もさまざまな面々が集い、将来像の模索を始めた

 ▼どんな街にしたいかのイメージを自由に語り合う場で、堅苦しくないのがいい。「何となくアメリカに住んでいるようなコザのきらきらした記憶が残っている」。出席者から出た言葉が印象的だった

 ▼地域の魅力、地域の強みとは何か。その答えは百人百様だが、生まれ育った地域を知る人たちにこそ、街づくりのアイデアやヒントが詰まっているはずだ

 ▼とはいえ、若い人にとって、昔のコザと言われてもピンとこないだろう。現実には空き店舗や老朽化した建物、閑散とした商店街が目の前にある。古き良き時代の記憶を若い世代と共有し、継承しながら新たな視点を探る作業は街づくりの重要な鍵となろう

 ▼「大型店舗はいらない」「子や孫と散歩して遊べる街を」。行政や言い出しっぺに任せきりではなく、その地域に住む者の責任として、自ら街づくりにかかわる姿勢は頼もしい。地域を元気にする一歩となる試みに期待したい。(赤嶺由紀子)