戦後71年の「慰霊の日」を迎えた23日、沖縄県内各地で20万人を超える沖縄戦犠牲者の死を悼み、恒久平和を願う催しが営まれた。糸満市摩文仁の県平和祈念公園内に建つ「平和の礎」や、同市米須に戦後沖縄で初めて建てられた慰霊塔「魂魄(こんぱく)の塔」などでは、朝早くから多くの遺族や関係者が線香や花を手向け、鎮魂の祈りをささげた。

沖縄戦で亡くなった親族や友人らの冥福を祈り手を合わせる親子=23日午前、糸満市摩文仁・平和の礎

 県平和祈念公園では午前11時50分から、沖縄全戦没者追悼式(主催・県、県議会)が執り行われた。安倍晋三首相や衆参両院議長のほか外務、防衛、厚生労働、沖縄担当の4閣僚、キャロライン・ケネディ駐日米国大使らが参列。正午の時報に合わせ、参列者が黙とうした。

 沖縄戦では一般県民約9万4千人と日米軍人・軍属など合わせて20万人余が亡くなった。太平洋戦争などの犠牲者を追悼する平和の礎には、今年追加された84人を含め、計24万1414人の名が刻銘されている。

 不戦を誓い、戦後を歩んできた日本だが、安全保障や憲法をめぐる社会情勢の変化に、「戦前回帰」の空気を感じ取る戦争体験者も少なくない。

 沖縄には71年がたっても、全国の米軍専用施設の74・4%が集中している。基地の過重負担に抗議し、平穏な生活を求める県民の思いを踏みにじるように、4月には元米海兵隊員による暴行殺人事件が発生。米軍を優遇する日米地位協定の改定や海兵隊の撤退、名護市辺野古への新基地建設に反対する声が高まっている。