平和を願う気持ちを深める平和祈願慰霊大行進が23日、糸満市で開かれ、県内外の約700人が糸満市役所から市摩文仁の平和祈念公園まで約8・3キロを歩いた。県遺族連合会と日本遺族会の主催で、ことしで55回目。

恒久平和を願い行進する参加者=23日午前、糸満市真栄里

 約10年前から訪れている那覇市真地の農業、東風平朝久さん(81)は孫ら家族と一緒。招集を受けた父がいた部隊は首里方面で全滅したという。「親なのに、どう亡くなったかさえ分からない。戦争なんかしてはいけない」と言葉をかみしめた。

 うるま市兼箇段の会社員、宮城正志さん(40)は長女の音琶ちゃん(1)を抱っこして家族5人で参加。沖縄戦で亡くした祖父を思いながら「戦争で大変な思いをして逃げた道のりを子どもたちとたどり、悲惨な歴史を繰り返してはいけないと伝えたい」と話した。

 大分県から昨年に続いて訪れた足立栄子さん(80)の父は71年前の24日ごろ、摩文仁で切り込み隊員として戦没したという。形見として軍刀と時計を預かった人から聞いた。足立さんは暑さに時折、歩みを止めながら「いまだに夢枕に立つ父がいた場所に、また行きたい」と語った。