【那覇】那覇空港内の工事に伴う旧大嶺村跡の埋蔵文化財発掘調査で、井戸や集石遺構など、戦前や先史時代の可能性のある遺構や遺物が確認され、19日に関係者を含めた現地説明会が行われた。説明会には戦前に同地域にあった旧大嶺村の関係者も参加。遺跡の保存を求める声が上がった。

旧大嶺村跡の埋蔵文化財発掘調査の見学会で担当者の説明を聞く参加者=19日、那覇空港内

 発掘調査は那覇空港の管制塔庁舎新築工事に先立ち行われたもの。戦前には小禄間切大嶺村だったが、旧日本軍の小禄飛行場が建設された後も戦争の激化に伴いたびたび拡張工事が行われ、現在に至っている。

 説明会では近世から近代のものと思われる井戸やかまど跡、先史時代の可能性のある集石遺構などを担当者が説明。戦前の旧大嶺村だけではなく、複数の時代にまたがる複合遺跡であることなどが紹介された。

 質疑では参加した旧大嶺村の関係者が「遺跡の保存はできないか」と質問。県埋蔵文化財センターは「記録を残すための調査。可能な限り残す方法を考えるが土盛りをした後、基礎にかかる部分は壊される可能性もあり、今後の調整が必要だ」と説明した。

 同地域の郷友会にあたる字大嶺向上会の赤嶺政勝会長は「強制接収された土地なので返してほしいという先輩方の気持ちもある。昔の思い出をできるだけ残してほしい」と話した。