「こんばんは、仲地昌京です」と優しい口調で語り始め、20年以上にわたって日曜夜に懐メロを届けてきた仲地昌京さん(80)が26日、自身がDJを務めるレギュラー番組を「卒業」した。マイクの前で58年間、語り続けてきた仲地さんは「番組は終わるが、まだアナウンサーの仕事は続けていく」と軽快に語った。

ゲストとのトークに笑顔を見せる仲地昌京さん=26日午後、那覇市久茂地・琉球放送

 最終回を迎えたのはRBCiラジオの懐メロ番組「こんばんは!仲地昌京です」(午後7時~10時)。1人でレコードや機械を設定するワンマンスタイルを貫き、最終回もレコードを入れ替え、表面を吹き、リクエスト曲を口ずさみながら放送を進めた。最後は後輩アナウンサーたちが拍手で見送り、涙を拭った。

 若手時代にはラジオカーで1973年11月の琉海ビル陥没事故など現場を駆け巡り、テレビの司会も務めた。落語のような口調とウチナーグチを交えたトーク「仲地節」にファンは多い。「また声を聴かせて」と県内外のファンから300通以上のはがきやメッセージがあり、花や「サインが欲しい」と返信用封筒が同封された手紙も届いた。

 ファン歴約20年の大保武助さん(83)=糸満市=は「ウチナーグチだけでなく、沖縄戦を知る貴重なアナウンサーだ」と惜しんだ。

 仲地さんは「続けられたことが幸せ。仲地昌京という人間を認めてもらえた。これ以上うれしいことはない」と感謝した。