沖縄県名護市辺野古の新基地建設を巡り、埋め立て承認を取り消した翁長雄志知事が国の是正指示に従わないとして、国が知事を相手に不作為の違法確認訴訟を起こす方向で調整していることが27日、複数の政府関係者への取材で分かった。地方自治法に基づき、総務省の第三者機関「国地方係争処理委員会」(係争委)の審査通知から30日以内に沖縄県側が是正指示の取り消しを求めて提訴しない場合、国が訴訟に踏み切る見通し。

名護市辺野古沖

 政府関係者は「係争委の結論は出た。国の是正指示は違法性がない。知事が提訴しないと判断すれば、国が確認訴訟をせざるをえない」との立場を示した。

 一方、県側代理人らは27日、係争委の審査通知から28日で1週間となるのを前に会見。「和解条項が規定する1週間以内の提訴はしない」と明言した。1週間を過ぎても地方自治法上は30日以内に県側から提訴できるが、その期間中に訴訟を起こすかどうかは「検討していない」と強調。国との協議が必要だとの考えを改めて示した。

 国と県が合意した和解条項は、係争委が是正指示を違法ではないと判断した場合、もしくは、違法と判断したが国が係争委の勧告に従わない場合、県が1週間以内に提訴すると定めていた。しかし、係争委は是正指示の適否を判断せず、県と国双方の対応が注目されていた。

 国側は、新基地建設を巡る協議は、和解条項に基づき設置された作業部会や普天間飛行場負担軽減推進会議で並行して行う考えだ。