金武町の山林は、白いイジュの花が満開だった。5月19日早朝、県警による被害女性の捜索現場を探して、同町伊芸や屋嘉の山道にひたすら車を走らせた。

 「容疑者逮捕へ」「身柄移送」。記者同士の情報共有メールで携帯電話が鳴りやまない。そして午後5時前、「警察が遺体発見」。胸が詰まった。

 急行した遺体遺棄現場には、既に県警によって規制線が張られていた。写真部に配属されて2年余で初めて経験する残忍な事件の取材現場だった。ファインダーの中の現実を直視することがつらかった。

 遺棄現場近くにも咲いていた可憐(かれん)なイジュの花。これからずっと、この花を見るたびに笑顔の彼女を思い出すだろう。(写真部・金城健太)