石垣市が、同一世帯で3人目以降の認可保育所への入所を認めないいわゆる「第3子基準」を理由に、認可保育所への入所を認めなかったことは違憲・違法として、市内の男児とその両親が市に、入所の承諾や損害賠償などを求めた訴訟の判決が26日、那覇地裁であった。井上直哉裁判長は、同基準について、行政の裁量の範囲内として違法性は認めず原告の請求を退けたが、「合理性には疑問を差し挟まざるを得ない」とした。同基準の司法判断は初めて。

 判決では、同一世帯で3人目となる児童が「保育の必要性が高い」と判断されても事実上入所できない基準について、「3人目という理由だけで原則として後回しにされる」と指摘。県内他市で、多子世帯を少子世帯より不利に扱うところはなく、むしろ相当数は有利に扱っているとした。

 判決後、原告は「違法性を正面から認めてもらえなかったことは残念。判決をきっかけに一日も早く石垣市は第3子基準を撤廃すべきだ」とコメントした。弁護団も会見で「第3子基準の撤回を強く求める」とする声明を発表。大井琢弁護団長は「判決は合理性に疑問を呈した点で、一定の評価はできる」とした。

 石垣市は「判決文を詳しく分析していないので、現時点でコメントできない」と述べるにとどめた。