自民党の石破茂幹事長が、県関係国会議員5人を同席させて会見に臨んだ25日の映像はあまりに象徴的で、琉球処分をも想起させた

▼普天間飛行場の辺野古移設容認への転換を、満足顔で発表する石破氏の後方に従え、うなだれ、あるいは硬い表情で小さく見える議員たち。琉球が明治政府に屈服する姿と重なり、苦々しい思いがした

▼政治家が公約違反で辺野古へ回帰するのは2度目だ。1度目は3年前の鳩山由紀夫民主党政権。今回意味合いが全く違うのは、圧力があったとはいえオール沖縄で県外移設を求めてきた沖縄の内側から認めたことだ

▼ドミノ倒しのように県議を中心とした自民県連も27日に容認した。沖縄よりも日米同盟を重視する政府、党本部からすれば、辺野古移設に向けて外堀が着々と埋められてきたと内心ほくそ笑んでいるだろう

▼果たして思うように進むだろうか。同じ自民の翁長雄志那覇市長は「これで県民がひれ伏すと思っているのか」と疑問を投げている。平伏(へいふく)したのは公約を破った議員たちだけだ

▼辺野古案が浮上してから17年。辺野古への一時的な揺り戻しはあっても、県外を求める声は年々強まっているようにしか見えない。その思いを強化しているのは、皮肉にも時の政権だという矛盾に、政府は真正面から向き合うべきだ。(与那嶺一枝)