反核や平和などの分野で優れた報道をした個人・団体に贈られる「平和・協同ジャーナリスト基金賞」の第19回受賞者が3日、発表され、沖縄タイムスで連載した「基地で働く―軍作業員の戦後」が奨励賞を受賞した。大賞の基金賞は、東京新聞の「憲法に関する一連の連載企画」が選ばれた。表彰式は14日、東京で行われる。

 「基地で働く」は、沖縄戦と米軍基地建設で故郷を二重に破壊されながらも、生活の糧を米軍に求めざるを得なかった沖縄の人たちが「フェンスの内側」でどのような仕事に従事し、何を見て、どう思ったのかを「独り語り」形式で、2012年4月9日から13年6月25日まで、本紙で139回連載した。

 沖縄を焦土に変えた戦争。その戦争に直接絡む基地で働き「戦争に加担している」という葛藤や基本的人権を無視した仕打ち、初めて目にしたアメリカ文化への憧れなど、市民の目線で紹介した。

 中部支社の記者を中心とした粘り強い取材で、これまで報道されなかった「フェンスの内側」の実像が、さまざまな角度から語られたほか、連載の過程で、アジア最大のCIA拠点CSG(キャンプ知念)や、ベトナム戦争で使う謀略ビラを作っていた第7心理作戦部隊の実態も明らかにした。 

 選考委員会でも「沖縄戦後史の空白を埋める貴重な証言集」と評価された。