【宮古島】宮古島市は来年4月から20年間、城辺七又などヤシガニが比較的多く生息する市内4地区の計約160万平方メートルをヤシガニの捕獲を禁止する保護区として指定する。減少傾向を早めに食い止め、保護と利活用の両面で生かせるよう繁殖に取り組む考えだ。2日、下地敏彦市長が役所で発表した。

ヤシガニ=宮古島市内

 2011年に市が制定した「ヤシガニ保護条例」に基づく指定で、保護区の設定は多良間村に続き2例目。

 今年9月までに専門家による委員会で検討を重ね、候補の8地区から城辺七又、平良間那津、池間、来間の4地区を選定した。保護区では捕獲だけでなく、殺傷することも禁止される。

 今後、対象地区への掲示板の設置や監視員を配置し、パトロールやモニタリング調査で捕獲を防ぐと同時に生息状況の把握、保護管理を強化する。

 市によると、個体数の推移など詳細なデータは把握していないが、専門家の指摘や地域住民の声などから、先島全域でヤシガニは減少傾向にあるという。他地域より宮古の個体数が比較的多いため、減少が著しくなる前に繁殖が多く見込まれる地域で保護区を設定した。

 一方、ヤシガニは島内で地域の食材として捕獲されているほか、観光面でも地元の珍味として提供されている。

 下地市長は「ヤシガニは乱獲される方向にあるが、保護区指定で、保護しながら繁殖、利活用を進めることができる。ご協力をお願いしたい」と述べた。

 市では16日までの間、市クリーンセンターで地権者などへの公告縦覧を実施している。