報道を萎縮させると指摘されてきた特定秘密保護法の成立に、県内のマスコミ各社は「ひるむことなく取材する」などとコメントを寄せた。基地が集中し、住民生活に直接悪影響を及ぼす沖縄で、「知る権利」を守り抜く決意をそろって示した。

圧力屈せず報道に力
沖縄タイムス 武富和彦編集局長

 国民の不安を一顧だにせず、強権的に法律を成立させた政府に怒りを禁じえない。政府の情報統制は今後強化されるだろうが、国民の「知る権利」に応えて民主主義を守るため、いかなる圧力にも屈せず報道・取材活動を続けていく。権力の暴走は許さない。

権力乱用はねのける
琉球新報

 特定秘密保護法は権利を侵害し、民主主義の根幹を掘り崩す重大な禍根となりかねない。住民の安全に関わる米軍基地取材や市民活動の監視にも矛先が向く懸念があるが、地域に根差す報道機関として「権力の乱用」をはねのけ、生活者に寄り添う報道姿勢を貫く。

今後も沖縄の声守る
琉球放送 與那覇博明報道制作局長

 沖縄に過度に集中し市民生活に大きな影響を与える基地は重要な取材対象であり、行政や市民団体の監視の対象でもある。この法律は報道の自由を制限し国民の知る権利を侵害する恐れがある。沖縄の声が封じられないよう、ひるまず今後も取材報道に努めたい。

法修正も国民の役割
琉球朝日放送 賀数朝夫報道制作局長

 日米安保が集中する沖縄にとって、外交、防衛情報を政府が操作、規制できる特定秘密保護法は概論ではなく、実践の問題だ。法治国家である以上「悪法も法」だが、法を修正するのも国民だ。知る権利を担う一機関として県民の負託に応える報道を貫きたい。

秘密は県民に不利益
沖縄テレビ 船越龍二報道制作局長

 懸念が払拭(ふっしょく)されないまま成立したことは残念。米軍基地の存在は生活の問題。開示されるべき情報が意図をもって秘密指定されることがあれば不利益を被るのは沖縄県民である。権力を監視し国民の知る権利に応えるという責務を果たすべく最大限の努力を払う。

国民の人権注視する
ラジオ沖縄 前川英之制作報道部長

 巨大な米軍基地を抱える沖縄で、特定秘密となる事案に県民が触れる危険が増えないか。知らされないものに、知らないうちに抵触して罪に問われはしないか、不安を挙げればきりがない。法の解釈範囲は広い。国民の人権が侵されないよう注視していく。

情報統制法許さない
県マスコミ労働組合協議会 次呂久勲議長

 主権者の国民の知る権利や報道の自由を侵害する、憲法違反の「情報統制法」の制定を絶対に許さない。基地や安全保障の取材を精力的にしてきた沖縄のメディアは、これまでの報道精神と取材手法を受け継ぎ、県民の立場に立った報道を一層貫いていく。