今年もあと3週間余り、年末恒例行事の一つが大掃除だ。NPO法人日本ハウスクリーニング協会の整理収納清掃認定指導員で、県内で活動するメイ成美さん(42)に大掃除のポイントを聞いた。メイさんは家をすっきりきれいにするために、物を「始末する」意識を持つことと、「段取り」の大切さを強調した。(伊集竜太郎)

まず取り出し キッチンの棚にあった物をすべて取り出す=豊見城市

次に分類 食器や調理器具などに分類し、食材などは「見える化」のため透明の密封袋に入れる

大掃除のポイント

まず取り出し キッチンの棚にあった物をすべて取り出す=豊見城市 次に分類 食器や調理器具などに分類し、食材などは「見える化」のため透明の密封袋に入れる 大掃除のポイント

 メイさんいわく、各家庭で物をどれだけ持っているかを把握できていないことがまず問題。「始末」は「捨てる」ことではなく、文字通り物を最初から最後まで使い切ること。「今年までは断捨離して、来年からは最後まで使い切ると判断できた物だけ購入しよう」と呼び掛けた。

 大切な「段取り」については、(1)整理(不要な物を取り除く)(2)整頓(種類別など一定のルールに基づき物を分ける)してホコリ除去の仮清掃(3)収納(物を定位置に戻す)(4)清掃(仕上げ)-の手順を説明。

 家は家族関係をつくる大事な場所のため、どういう空間をつくりたいかを、みんなで考えて家族で掃除するよう勧める。

 大掃除のメリットは(1)探し物がなくなる(2)ダストアレルギーがなくなる(3)無駄買いが減る(4)親が子どもに片付けるよう叱るストレスがなくなる(5)自己管理能力が上がる-。特に自己管理能力が上がり、片付けを徹底する習慣が身につけば、仕事をためなくなるなどメリットは大きい。

 収納では「誰でも取り出しやすく、しまいやすいが鉄則」。人別、物別、カラー別で、まず誰の部屋から始めるかを決め、最も多い物からスタート、例えば衣類ならTシャツを色別に分ける。そうすれば子どもでも簡単に収納できるようになるという。

 4日、メイさんは豊見城市に住む夫婦の依頼を受け、大掃除で最も問い合わせの多いキッチン回りの清掃を指導した。「棚から全ての物を取り出す」「必要な物と不必要な物に分け、不必要な物は捨てる」「『見える化』のため、透明の密封袋で調味料や小物などに分類する」という段取りで進める。

 水回りの清掃のポイントは、汚れの性質を知り、それに合う洗剤を選ぶこと。圧倒的に多いのは水あかで、次は油。水あかはアルカリ性のため酸性の洗剤を、油は酸性のため洗剤は弱アルカリ性を使う。両方の汚れが付着する箇所にはそれぞれの洗剤を使用し、環境や人への影響を考え、天然洗剤やお湯での清掃を勧めた。

 汚れを浮き上がらせるために洗剤を塗布して5~10分程度置くこと、手順の「上から下へ」の徹底なども併せてアドバイスした。

 この日、リビングには多くの食品や食器などが分類されて置かれていた。妻(47)は「これでも実は昨日半分捨てた。こんなにあったとは…」と絶句。洗剤の選び方を熱心に聞き、長年困っていたという排水溝の汚れの落ち具合に「うれしい」と感動の声を上げた。

 夫(53)の方は「普段から家事はやっているつもりだが、収納や掃除方法などプロの技を参考に、今後は2人でやっていきます」と家族のために固い決意を示した。