生活保護の引き締め策と、保護を受ける手前の働ける人への支援策をセットにした、改正生活保護法と生活困窮者自立支援法が6日の衆院本会議で可決、成立した。生活保護法は1950年以来の大幅な見直しで、申請のハードルを上げる「水際作戦」と批判が上がる。支援法には期待の声もあるが、自治体の「任意事業」が多く、効果的に使われるかどうかは「やってみないと分からない」との声も。(小寺陽一郎)

社会保障制度をめぐる国の制度

 改正生活保護法は、受給者の伸びを遅らせるため、不正受給の罰金を30万円以下から100万円以下に上げる。申請者を養える親族がいるのに応じない場合、自治体が親族に説明を求められるようにする。

 申請手続きも厳格化していて、「違法な水際作戦をこれまで以上に、助長、誘発させる」として日弁連などが廃案を求めていた。一部を除いて来年7月施行だ。

 「ムチ」の改正生活保護法に対し、生活困窮者自立支援法は、生活保護に至る手前の人の支援を想定していて「アメ」とも言える。

 生活に困る人が相談を1カ所で受けられる窓口をつくり、就職に向けた計画を作ることを自治体に義務づける。職を失い住むところがない人への家賃補助も制度化した。

 このほか、自治体の判断でやるかやらないか決める任意事業として、基本的な生活習慣を取り戻すための就労体験や、職業訓練などをする「就労準備支援事業」などもある。施行は2015年4月。