信念ゆえに逆臣として滅ぼされた謝名原一族の悲劇を描く琉球史劇「謝名原の乱」(船越義彰作、幸喜良秀演出)が21日午後6時30分、22日午後2時から、浦添市の国立劇場おきなわで上演される。22年ぶりとなる公演の音楽担当に、若手三線奏者の仲村逸夫が抜擢(ばってき)された。「史劇は初挑戦。古典音楽で史劇らしさを出したい」と意気込みを語った。

琉球史劇「謝名原の乱」で古典を生かした音楽を追求する仲村逸夫=浦添市・国立劇場おきなわ

 仲村は野村流古典音楽保存会教師。県立芸術大学大学院、国立劇場おきなわ組踊研修などを経て、組踊や琉球舞踊の地謡として多くの舞台を踏む傍ら、新作組踊や舞踊劇の音楽も手掛けている。

 これまではインパクトのある曲を求められることが多かったというが、史劇では「古典を中心に選曲し、BGM的な音楽も奇をてらわずに、かつ耳に残るように作った」と話す。

 22年前の公演では西洋楽器を取り入れた音楽が評価された。今回は演出の要望もあり、沖縄の伝統楽器のみで構成する。奏者は仲村を含め4人。少人数の編成で三線、箏、胡弓、笛、太鼓などをどう組み合わせ効果を生み出すのか注目したい。

 終盤の謝名原一族の今生の別れの場面、玉城和樹の歌三線で「サーサー節」が流れ、仲村が「述懐節」を独唱するのも聞きどころとなりそうだ。

 翻訳・演技指導は北村三郎、太鼓・殺陣指導は高宮城実人、演出助手は金城真次。入場料は3500円。問い合わせは同劇場、電話098(871)3350。

 あらすじ 謝名原一族は首里王府の三司官を務める名門だが、朝鮮出兵に伴う豊臣秀吉からの軍役負担要求に対する王府の方針に反対したことから、国王の意志に背く逆臣として追い詰められていく。

 家族愛、正義、友情、誇り…人間の魂が交錯する重厚な史劇が展開する。

【出演者】

 玉城盛義(池宮城親雲上朝林)、神谷武史(謝名原親雲上秀達)、宇座仁一(謝名原親雲上秀敏)、天願雄一(謝名原親雲上秀文)、玉城匠(小松金)、小嶺和佳子(真鶴)、座喜味米子(乳母)ほか。

【地謡】

 仲村逸夫、玉城和樹(歌三線)、仲大千咲(箏)、久志大樹(太鼓)。