必要最低限の生活を保つための収入がない人の割合を示す「絶対的貧困率」と、就業世帯のうち所得水準が最低生活費以下の世帯(貧困就業世帯)を示すワーキングプア率が、沖縄県は都道府県別の2007年の数値がいずれも全国ワーストとなっていたことが13日までに分かった。山形大の戸室健作准教授(社会政策論)の研究で明らかとなった。(安里真己)

2007年の貧困率とワーキングプア率

 戸室准教授は総務省の「就業構造基本調査」などのデータを用いた。

 「絶対的貧困率」は、生活保護の基準となる最低生活費を基に算出。同年の県内は29・3%で、2位の高知県の21・7%を大幅に上回り、全国平均14・4%の2倍以上となっている。

 同年の全国の貧困率は厚生労働省が相対的貧困率(国民を所得順に並べ、中央値の半分に満たない人の割合)を15・7%(09年は16・0%)と発表しているが、都道府県別はこれまで発表していない。県も独自に数値を出す予定はないという。

 ワーキングプア率も沖縄県は20・5%で、2位大阪府の11・3%を大きく引き離している。戸室准教授によると都道府県別でワーキングプア率が出されるのは初めてという。

 貧困世帯のうち、生活保護を受けている世帯の比率(捕捉率)が県内は9・8%と全国平均の14・3%よりも低かった。

 県内では特にワーキングプアの中で「賃金・給料が主な世帯」の貧困率が1人所帯では9・8%(全国6・3%)なのに対し、5人以上世帯では26・6%(全国5・9%)となり全国とは異なる傾向を示していることも分かった。

 戸室准教授は「貧困率もワーキングプア率もここまで高いのは異常。沖縄県では貧困が問題だといわれていたが、この結果であらためて浮き彫りになったと思う」と指摘する。

 賃金収入が主な世帯で多人数世帯の方が貧困率が高いことについては「低賃金の仕事がまん延しているからではないか。県外から低賃金労働力を求めて企業が進出することで、低賃金が維持固定化されている恐れがある」と危惧する。

 全国的に07年以降、非正規労働者は増えており、さらに貧困率は悪化している恐れがあるとみている。