熱帯域に広く分布するヤドカリの仲間のオカヤドカリが花の蜜も食べることが、このほど確認された。南大東島などでオカヤドカリの観察をした琉球大学の傳田哲郎准教授らが学会誌に発表した。世界初の事例報告だという。
オカヤドカリはこれまで、雑食で多様な餌を食べるとの報告があった。2006年、南大東島でボロジノニシキソウの花の蜜腺にオカヤドカリがハサミをつけて口に運んでいるのを同島在住の東和明さん(県文化財保護指導員、本紙通信員)が発見し、撮影に成功した。
写真を入手した傳田准教授らのグループが、06~11年に南大東島、石垣島、沖縄本島や周辺離島を調査して確認。今年、論文にまとめたことで花蜜の摂食が初めて実証された。
傳田准教授は、写真のオカヤドカリの脚に花粉がついていることにも注目。花粉媒介(動物が花粉を運び他の植物に受粉させること)の可能性も指摘した。
慎重な検討が必要としながらも、確認できればオカヤドカリでは初、甲殻類全体でも極めて珍しい事例だという。
傳田准教授は「複数の島で花蜜食が観察できたことから、琉球諸島のオカヤドカリでは一般的な行動だろう。海岸に生育する植物を幅広く利用しているようだ。今回観察されたのは貝の大きさが3センチ未満のオカヤドカリばかりで、花蜜食が小型個体に限定されるのかについて調査を続けたい」と話した。
きっかけとなった写真を撮影した東さんは「気配を悟られるとヤドカリはすぐに花から離れるので、慎重に撮影した。その瞬間は『見つかっちゃった』という顔に見えたのを覚えている。身近な生物の当たり前の行動だとみていたが、新たな発見ということで驚いた。観察を続けていれば他の生物でも同じようなことがあるだろう」と喜んだ。
















































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