県内の百貨店や量販店で、お歳暮商戦がピークを迎えている。雇用環境の改善など県内景気の好調さを反映し、昨年に比べ客足は順調に推移。県産品や産直品など、品質にこだわった高価格商品も動き、各社は景気回復を実感しつつ、終盤の追い込みで前年を上回る売り上げを目指す。

販売員から売れ筋の県産ハムの説明を受ける買い物客ら=17日、那覇市久茂地・デパートリウボウ

 沖縄三越(杉山潤治社長)の売り上げは前年の同期間比(今月17日時点)で約10%増。客単価は3千円前後だが、購入件数が増えたほか、県産品や産直品で5千円~1万円の高価格帯も動く。

 担当者は「顧客の財布にゆとりが出てきた印象。人気商材のハムも、アグーを使ったワンランク上の商品も売れている」と話す。値引きなどの特典が付く「早期キャンペーン」の期間延長も奏功。「終盤も前倒し効果をキープしたい」と気を引き締める。

 デパートリウボウ(糸数剛一社長)の担当者は「前年より客単価が上昇している。景気回復の影響が出始めた」と喜ぶ。昨年までは価格にこだわる傾向が強かったが、ことしは品質重視の客が増え「高額商品の購入につながっている」。割高な5千円台商品の売れ行きが特に好調という。

 同社のみで取り扱う「オンリーR」商品に高級県産ハム「美ゅら心(ちゅらぐくる)」を加えるなど、品ぞろえを充実。「前年の売り上げから2~3%は伸ばしたい」と力を込める。

 サンエー(上地哲誠社長)は石垣牛やアグー、車エビなど県産の高級食材を産地直送する「プレミアムギフト」の売れ行きが好調。「お世話になった人に県産の良い食材を贈りたい」という客からの要望を受け、ことしから始めた。通常ギフトの平均単価は1800円だが、プレミアムは約3倍の5千円。

 担当者は「県内の歳暮需要は親戚向けが大半だが、ことしは贈答需要を取り込みたい」と意気込む。15日までの売り上げは前年比25%増、1人当たりの買い上げ点数も3%伸びた。一般の食品も高価格商品が売れ始めており「従来の割安な商品を求めるニーズと、消費形態が2極化してきている」と話す。

 イオン琉球(末吉康敏社長)は、先週末から今週末にかけてが客足のピークとみる。県外向けのお歳暮には付加価値の高いアグーなど県産のブランド豚、県内各地の車エビ、地域の特産を使ったスイーツなどの「産地直送」が人気で、売れ筋の価格帯は3千円台の後半から5千円台。県内向けは2千円台。ほぼ例年通りの傾向という。早期購入割引の終了後も、対象商品にワオンポイントのボーナスがつくキャンペーンで集客を図っている。