【沖縄】約50年間紛失していた、県高校野球新人大会優勝校に渡される島田杯が15日、見つかった。県高校野球連盟元理事長で、1964年に初めて島田杯を手にしたコザ高校の監督だった安里嗣則さん(73)は「関係者の協力のおかげで見つけることができた」と感謝した。

見つかった島田杯を抱きかかえる県高野連の安里嗣則元理事長。手前は現在使われている島田杯=17日、沖縄市泡瀬

 島田杯は1964年に沖縄戦中最後の県知事、島田叡氏の事跡顕彰会から県高野連に贈られた。同年に開催された春の甲子園出場校を決める「第2回県高校選抜大会」で優勝したコザ高校に初めて贈呈された。

 その後、同杯は優勝校が保管していたが、いつからか行方が分からなくなっていた。当時を知る安里さんも「60年代に無くなったのでは」と話すだけで詳しい年代は分からないという。県高野連は校長会などで事情説明し、捜索の協力を依頼してきた。

 県高野連の神谷孝会長に「島田杯と思われるものが見つかった」と15日、関係者から連絡があった。17日に役員らが、形などから当時の物と確認した。

 神谷会長は「沖縄の子どものために頂いた物が無くなってしまい、申し訳ない思いだった。本当にうれしい」と喜んだ。現在は85年に同事跡顕彰会から再度贈られた杯を授与しており、今後どちらを渡すかは話し合うという。

 安里さんは「諦めかけていたがよかった。優勝した時に部員たちと杯にジュースをそそいで飲んだことが今でも鮮明によみがえる」と感慨深げに話した。