八重山地区内の教科書問題で文部科学省は19日、竹富町教育委員会が無償措置法に基づいた教科書を使っていないとして、年明けにも地方自治法に基づき、町教委ではなく、直接町に是正要求する可能性を示した。

是正要求の流れ

 同法では、国が都道府県を通さない場合は、市町村教委への是正要求ができないため、要求の対象は町となる。これまで国が直接、市町村へ是正要求をした例はない。

 文科省は10月、県教委に対し、町教委へ是正を求めるよう指示を出したが、19日現在、県教委からの是正指示は出されていない。同省は次年度の教科書使用に影響が出ないよう、年度内で解決したい意向で、直接同町に是正要求をすることも視野に入れている。

 県教委は18日の定例会で、文科省に是正要求の「真意を確認したい」と、来年1月15日に質問内容を固めて送付することを決めた。質問内容は、11月28日に政務官と面談した諸見里明県教育長の報告を踏襲した内容になる見通し。

 文科省は、質問状の内容が面談時と同様なら、町への是正要求や違法確認訴訟の提起といった「強硬手段」も辞さない構えだ。同省の担当者は「県の質問状を見てから最終的に判断したい」としながらも、「1カ月は悠長。待てない。これから早急に対応するよう、県教委に通知などで促す」と述べた。

「県教委 早急に」是正要求で菅氏

 【東京】菅義偉官房長官は19日の記者会見で、八重山地区内の教科書問題への対応について「沖縄県の教育委員会は、地方自治法の規定に基づき、竹富町への是正要求をする法律上の義務を負っている。早急に実施することが必要だと思う」と述べ、県教委が早めに是正要求すべきだとの認識を示した。