東京都心でも初雪を観測した。身が縮むような寒さの中、「本土は季節だけでなく政治も政府も極めて沖縄には冷たい」という渡久山長輝・東京沖縄県人会会長の言葉を思い出した

▼1月、普天間飛行場の県内移設やオスプレイ配備に反対する東京集会で、渡久山会長は「平和を希求する沖縄県民の意思を無視し続けるのか」と訴えた。親睦を目的とする県人会の会長が基地問題の集会で登壇するのは復帰後初。オール沖縄とともに立ち上がった

▼だが、自民党の県関係国会議員や同県連が「県内移設」容認に転じた。渡久山会長は「苦渋の選択というが、県民を裏切ったことに変わりない」と語った

▼沖縄出身というだけで言われない差別を受けてきた。渡久山会長は基地が集中する沖縄への基地の強化、固定化は「不平等、不公平」と指摘し、受け入れることは差別を助長すると懸念する

▼県人会兵庫県本部の大城健裕会長は公約撤回を「情けない」と嘆いた。一部に「沖縄は金がほしいだけだ」という冷たい視線を感じている

▼両会長は諦めていない。移設反対の意見が多数を占める状況に「民意がある限り、支え続ける」と強調する。仲井真弘多知事の埋め立て申請の判断が迫る中、本土で暮らすウチナーンチュは郷土の平和を願い、寒空の下で踏ん張っている。(与那原良彦)