【西原】県系2世で県内を拠点に活動する彫刻家ゴヤ・フリオさん(60)=アルゼンチン出身=が13日、来春完成予定の西原町新庁舎壁面に横45メートル×縦7・5メートルの巨大レリーフ「夢想」を完成させた。下絵を描くのに約1年、壁面の作業に約5カ月かけたといい、ゴヤさんが県内で手掛けた最大作品。「『あれ何に見える?』と大人も子どもも楽しめるのが抽象画のいいところ。想像力で楽しんで」と話している。

レリーフ「夢想」の完成を喜ぶ彫刻家のゴヤ・フリオさん=19日、西原町の新庁舎建設地

 レリーフは新庁舎壁面の北側と西側を覆うように造られており、海と空の間で男女計6人が音楽に合わせて踊るイメージ。「リズム感を大事にしたい」との思いから、波や雲の動きを取り込んだゆるやかな曲線で描いた。

 曲線はコンクリートの壁に深さ2センチ、幅8センチのくぼみをつけたもので、赤、青、黄、緑のペンキ計40リットルで塗り分けた。北壁と西壁の境には、西原町花木のサワフジ(サガリバナ)を銅板であしらった。サワフジは夜間、下からライトアップする構想だ。

 ゴヤさんは、7月から高さ11メートル超に設置された足場で作業を開始。「怖かったよ。それに夏場はめっちゃ暑くて、ペンキを3度塗りするころには寒くて寒くてね」と笑う。

 アルゼンチンから沖縄に来て約30年。太陽やシーサーをあしらった浦添市役所屋上のモニュメントや那覇市の県立博物館・美術館裏の金属製オブジェなど、さまざまな作品を創作してきた。父は西原町呉屋、母は小波津出身。

 「両親が沖縄にいたころ、このあたりは畑だったと思う。二人のお墓はブエノスアイレスにあるけど、ここで見守ってるかもしれん」

 新庁舎完成後、「あれ太陽に見えるんじゃない?」「魚じゃない?」とレリーフを自由な発想で楽しんでもらうのが夢だ。