【平安名純代・米国特約記者】米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設について、日本政府が今月上旬、仲井真弘多知事に年内に埋め立て申請を承認してもらうための前提条件を協議したいとの意向を非公式に打診し、米側が条件の協議には応じられないと伝えていたことが20日までに分かった。複数の米政府筋が本紙の取材に明らかにした。(3面に関連)

 米国防総省筋によると、日本側は条件が必要な理由について「沖縄で辺野古移設に反対する声が高く、条件を示したほうが円滑に進む」などと説明。協議を望む事項として(1)普天間の一定期間内の閉鎖(2)日米地位協定の改定(3)嘉手納より南の土地・施設返還の迅速化-などを示したという。

 これに対して米側は、既に10月に東京で開かれた外交・防衛担当閣僚による安全保障協議委員会(2プラス2)で、在沖米海兵隊のグアム移転の開始を2020年代前半と確認している点などを挙げ「普天間の閉鎖に期限をつけることには応じられない。沖縄との交渉は、日本政府の責任でやるべきだ」と拒否したという。

 また、代替施設の工期短縮については「技術的にかなり難しい工事のため、米側の基準に耐えうるものになるか不安」と懸念を示し、地位協定の改定を協議する可能性については「話し合いのテーブルにつくことすら想定していない」と明確に拒否した。

 一方、国防総省高官は、米海兵隊の垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの格納庫を県外の拠点に設置することについて「日本側は既に同機の購入を予定しており、米側では議会が『返還予定の普天間に格納庫を建設するのは予算の無駄だ』と強く反対していた」などと説明。しかし、普天間を5年以内に運用停止し、県外へ分散配備する案については「別の次元の話だ」と困難視した。