ご飯やパン、パスタなどの炭水化物を控えて糖質を制限する「糖質制限・低糖質メニュー」が注目を集めている。コンビニや牛丼チェーン店、居酒屋など外食産業でも「低糖質」に着目したメニューが出てきた。(村井規儀)

糖質を抑えたドーナツに「おいしそう」と思わず笑顔

小麦粉を使わずに仕上げたパン。POPには糖質とカロリーが記載されている=那覇市・糖質制限ファクトリー

糖質を抑えたドーナツに「おいしそう」と思わず笑顔 小麦粉を使わずに仕上げたパン。POPには糖質とカロリーが記載されている=那覇市・糖質制限ファクトリー

 那覇市にある「糖質制限ファクトリー」には、角切りベーコンのクリームチーズパンやあんぱんなど調理・菓子パンがずらりと並ぶ。普通のパン屋と変わりないが、商品一つ一つに糖質量が明記されており、その数値が低い点が特徴だ。

 同店は「食べたくても食べられない」と食事制限に悩む人向けに、糖質を多く含む小麦粉に替えて大豆粉やふすま粉を使用したパンを提供する。店長の玉代勢健さん(42)は糸満市でパン屋を営業。肥満気味だった自分用に糖質を抑えたパンを作っていたが商品化を望む声を受けて7月、ファクトリーをオープンした。普通のパンに比べると風味はどうしても落ちると苦笑いだが、「糖質は7分の1くらいに低い」と胸を張る。

 一方で、むやみな糖質制限は勧めないとキッパリ。「健康に問題のない人は必要ないし、バランスの取れた食事と適度な運動を実践できれば、それに勝るものはない」と話す。病院に通う人は医師と相談してほしいと訴える。病気をよく理解しないまま糖質制限に飛び付くことを危惧するからだ。「糖質制限はしっかり取り組まないと成功しない」と強調した。初めて訪れた玉城美和子さん(38)は「調理パンや菓子パンを選べることがうれしい」と笑みを浮かべた。友達の長浜志織さん(36)も「健康な人には甘さが足りないけど、私にはこれで十分」とドーナツに手を伸ばした。

 「店舗で使用する食材と調味料、全ての糖質量の確認から始めた」と話すのは、那覇市の「おもろ殿内」料理長の川満隼人さん(31)。手にしたノートには結果がぎっしり書き込まれている。ランチに提供する糖質制限食はアグーハンバーグやゴーヤーチャンプルーなど6品目。1食当たり糖質20グラム以内を目標に砂糖は使わない、白米とそばに替えてゆし豆腐をつける、小鉢を組み合わせて満腹感を出すなど工夫をこらした。同店を運営する「おもろ企画」統括責任者の池田勝也さん(38)は、炭水化物は人体のエネルギー源の一つと認めつつも現代の食生活では摂取過剰とみる。3食に1食を低糖質メニューに変更するなど「食事に意識を持つことが健康には大切」と訴えた。