那覇港管理組合は2014年から3~4年計画で、那覇港から香港向けの直行コンテナ航路で輸送時間(リードタイム)や物流コストを検証する「社会実験」に取り組む。船社に燃料費の一部を助成して直航路を開設してもらい、荷主には前年度までの実績を上回る貨物に支援金を出す。船社と荷主に対する支援の相乗効果で、県産品などの輸出拡大と直航路の定着を同時に後押ししたい考え。2週間に1回の定期運航で、リードタイムはコンテナなら4日程度、小口混載なら7~8日が実現する。荷主からは10日以内を求める声が上がっていた。

 現在、公募で選定した船社が直航路の開設時期を調整中で、同管理組合では早ければ2月の開設を見込む。荷主への支援金は、コンテナ貨物がサイズに応じて1個当たり常温輸送(ドライ)が1万円から1万5千円、冷蔵・冷凍輸送(リーファー)が5万円、混載貨物は1立方メートルまたは1トン当たり2千円を出す。

 12年度までの社会実験では、主に香港と台湾向けの貨物に諸経費を除いた海上輸送の費用を助成し、新たな輸出品の掘り起こしと海外輸送の仕組み作りを検討。期間を通して、採算ラインを上回る貨物が確保できるなど一定の成果が得られたとして、新たな実験では前年を上回る貨物への支援で輸出の底上げを図る。

 同社会実験では、香港向けのリードタイムは中国・上海経由で19日間だったが、台湾・基隆経由なら12日間に短縮できる事例があった。一方でリードタイムが短くなった基隆は経由地の前後で船社が別々になり、上海よりも合計の輸送費が高くなる課題が残った。

 荷主には空輸に比べてコストが安い海上輸送を求めるニーズがある一方で、商品の賞味期限との関係で10日以内のリードタイムを求める声があがっていたという。同管理組合では、社会実験で貨物の取扱量を増やして輸送コストの引き下げと直航路を定着させ、民間主導の輸出体制に発展させたい考え。