仲井真弘多知事は27日、那覇市の知事公舎で記者会見し、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設に向けた埋め立て申請を承認したと表明した。承認の理由は「現段階で取り得る環境保全措置が講じられ(公有水面埋立法の)基準に適合している」と説明した。一方、県外移設を求める自身の公約は「変えていない」と強調。普天間の5年以内の運用停止について「安倍晋三首相の確約を得ている」と述べた。日米両政府の普天間返還合意から17年。沖縄県知事が初めて代替施設建設の埋め立てを承認するという新たな局面を迎えた。

記者会見で埋め立て承認の理由を説明する仲井真弘多知事(左)=27日午後3時40分、那覇市寄宮・知事公舎(田嶋正雄撮影)

記者会見で埋め立て承認の理由を説明する仲井真弘多知事(左)=27日午後3時40分、那覇市寄宮・知事公舎(田嶋正雄撮影)

 仲井真知事は、辺野古移設について「時間がかかり困難だ」とし、普天間を5年以内に運用停止するには「県外に移すしかない」とし、公約との整合性は取れていると主張した。埋め立てを容認した判断に公約違反の批判が上がるのは必至だが、承認の政治的責任を取り、辞任する考えのないことも明らかにした。

 来年1月の名護市長選は辺野古移設の是非が争点になるとみられ、知事判断の在り方も問われそうだ。

 知事は市街地にある普天間飛行場の一日も早い危険性除去が重要とし、運用停止に関し「首相の強いリーダーシップで道筋が見えつつある」と評価。首相の取り組む姿勢が「最高の担保だ」と述べた。

 その上で「暫定的でも考え得る県外移設案をすべて検討し、5年以内の運用停止を図る必要がある」とし、「政府がどういう風に困難を乗り越えるか注目したい」と語った。

 安倍政権について、県の要望に添った振興策が来年度予算案に盛り込まれたことから「沖縄への思いがどの内閣にも増して強い」と指摘。沖縄政策協議会で求めた基地負担軽減策は「4項目をすべて受け止め、米国と交渉をまとめていく強い姿勢を示した」とした。

 27日午前9時すぎ、審査担当の県土木建築部が申請を承認する書類に公印を押した。土建部は同9時41分に沖縄防衛局あての書類を発送し、同10時50分に到着し防衛局が受領した。政府は今年3月22日、申請書を県に提出していた。