【平安名純代・米国特約記者】仲井真弘多知事が要望している米軍普天間飛行場の5年以内の運用停止と早期返還について、日本政府が昨年11月中旬に米政府に協力要請した際、運用停止に向けた米側の協力が得られることを示す文書を出すよう打診したものの、米側が拒否していたことが分かった。複数の米政府高官が12月31日までに、沖縄タイムスの取材に対して明らかにした。名護市辺野古の埋め立て申請の承認を求める日本政府が、知事の理解を得る負担軽減策の「担保」確保を模索していたことがうかがえる。

県が早期の危険性除去を求める米軍普天間飛行場。日本政府が5年以内の運用停止に向けた協力文書を求め、米側が拒否していた

 普天間移設問題について米側は昨年10月初旬、日本側に対し、「年内に進展がみられない場合は、普天間の返還合意を白紙に戻す可能性が生じる」とし、仲井真知事から年内の埋め立て承認取得が望ましいとの見解を通達した。

 同11月14日に外務省で開かれた日米外務・防衛当局の局長級協議で、「日米両政府が緊密に連携し、5年以内の運用停止に向け努力するといった案を示したい」などと両政府による文書の作成を打診。米側は「日本側の事情には立ち入らない」と拒否した。

 同協議には、日本側から冨田浩司北米局長と防衛省の徳地秀士防衛政策局長、米側からズムワルト国務副次官補とラボイ国防次官補代行(アジア太平洋担当)らが出席していた。

 国防総省高官は沖縄タイムスの取材に対し、「在沖米海兵隊のグアム移転について、日米両政府は2020年代前半またはそれ以降の開始で合意済みであり、(普天間の)5年以内の運用停止要請は非現実的」と指摘。普天間の返還時期について、「グアム移転の具体的な日程が確定した後になる」との認識を示した。

 普天間の5年以内の運用停止について、安倍晋三首相はこれまで、実現可能性について言及しておらず、閣議決定もしていない。

 一方、仲井真知事は昨年12月27日の埋め立て承認を表明した記者会見で「(安倍首相が)5年以内の運用停止に向かって頑張るということですから、ぜひ頑張って実現をしてもらおうと思っている」と述べ、首相の言葉が「最高の担保」になるとの認識を示した。