2014年闘牛の幕開けとなる恒例の“三が日闘牛”(沖縄タイムス社後援)が今帰仁村とうるま市で行われた。県内各地からの闘牛ファンや観光客など大勢の観客が詰め掛け、熱戦を満喫した。

対戦場中央で、激しく押し合う大和産業若力(左)と豪剣荒富士=今帰仁村営闘牛場

戦闘大主(左)に原取りを決める荒波=うるま市石川多目的ドーム

対戦場中央で、激しく押し合う大和産業若力(左)と豪剣荒富士=今帰仁村営闘牛場 戦闘大主(左)に原取りを決める荒波=うるま市石川多目的ドーム

若力、巨体対決制す 新春北部大会

 元日の新春北部闘牛大会(主催・北部闘牛組合)は野外の今帰仁村営闘牛場であり、一部、ひんやりとした場所もあったが、暖かい日が差し込む絶好の闘牛日和に。10組(アトラクション含む)の対戦に観客はくぎ付けとなり、勝負が決まる迫力場面ではどよめきや歓声が再三起こった。

 注目を集めた結びの一番は大和産業若力が豪剣荒富士を下し、北部闘牛ナンバー1の座に就いた。両牛千キロを超える巨体対決で、対戦開始と同時に激しい押し合いとなり、互いに相手の横腹めがけて飛び込むような腹取りの応酬で会場を沸かせた。

 一進一退の攻防で勝負の行方は混沌(こんとん)としたが、5分すぎに急展開。それまで終始頭を下げ、前に出ていた荒富士が突然上体を上げ、脱兎(だっと)のごとく敗走。荒富士のいきなりの横っ跳びに会場から大きなどよめきが起きたが、間髪を入れず若力がこれを追撃し、勝利を決めた。

 若力はデビューから無傷の4連勝。今年の飛躍が期待される中、大きな一歩を踏み出した。2番戦に登場したトラムクーパンダは浜川闘神王の攻めをことごとく持ちこたえ、わずか2分余で快勝した。安定感抜群の戦いを見せ、荒技速攻の闘神王を早々とギブアップさせる勝利で文句なしの復活劇(昨年5月全島で中量級王座挑戦も敗北)となった。(又吉利一通信員)

荒波 番狂わせに拍手 うるま・新春大闘牛

 新春大闘牛(主催・宜野湾闘牛組合)は2日、うるま市石川多目的ドーム(屋内闘牛場)であり、約千人の観客が詰め掛けた。紅白に分かれた20頭9組(1組は不戦勝)で対戦、28分超の大長期戦もあったが、他はすべて10分以内で決着。スムーズに試合が進み、格上の牛が並ぶ紅組が6勝2敗と大きくリード、順当勝ちが目立った。

 しかし、2番戦が大波乱。徳之島から沖縄入り4連勝、中量級屈指の強豪の呼び声が高かった戦闘大主がベテラン牛の荒波にまさかの敗北を喫すると、会場はどよめきの後に拍手が起きるなど大揺れとなった。

 両牛の現状から、大主の勝利は確実とみられていたが、今日の荒波は前回とは見違えるようなすばらしい動き。序盤こそ大主の右からのハネ上げが功を奏し、荒波が何度もぐらつく場面があったが、荒波は果敢に挑み続けた。3分すぎ、荒波の飛び込むような強烈な押しが決まり、大主が大きく後退した場面を境に戦況は一気に荒波ペースに。その後は大主の攻めが鈍り、場内がざわついた。

 5分すぎ、大主の疲れを察知したかのように荒波が渾身(こんしん)の力で前進すると、大主はあっという間に柵際に押し込まれた。4肢を踏ん張り、柵に激突の場面は何とか逃れた大主だったが、なおも荒波が押し込むと、たまらず敗走。数秒の間隔を置いた後に、荒波の勝利を告げる審判団の白旗が上がり、荒波の勝利が決まった。

 ここ数場所、調子の上がらなかった荒波だが、かつての実力(中量級王座に挑戦した経緯も)を見せ付ける見事な勝利を収めた。明日3日も午後1時から石川ドームで三が日闘牛の締めとなる新春南部大闘牛大会が行われる。(又吉利一通信員)