【今帰仁】大みそかの昨年12月31日に発生した遊覧ヘリの海上墜落事故。ヘリは大破し沈没。パイロット1人と乗客2人は、地元漁師や区民の救助で一命を取り留めた。

漁船で引かれ港に引き上げられる大破した遊覧ヘリ=2日午後3時50分ごろ、古宇利港(山城響撮影)

 この日、古宇利港にいた漁師の仲宗根弘さん(46)と古宇利春孝さん(55)がいち早く、墜落現場へ駆け付け、3人を救助した。

 正月用の魚をさばいていた仲宗根さんは事故直前に、屋我地島側から古宇利大橋と平行に飛びながら、低空飛行するヘリを見ていた。高度を下げ続け、古宇利大橋と堤防で見えなくなった数秒後に「ボン」と海に落ちる大きな音が聞こえ水しぶきを目撃した。

 海に落ちたと確信し、古宇利さんと共に現場に急行。一つの救命胴衣につかまる乗客2人と、自力で泳ぐパイロットを船に引き上げた。意識はあったが、顔や腰から出血し、燃料や海水を飲み、寒さに震えていたと振り返る。港では区民らがたき火や毛布で3人の体を温め、救急車の到着まで救急活動にあたった。

 警察と共に現場を確認した仲宗根さんは「救助のときには気づかなかったが、ヘリがくの字に曲がって沈んでいた」と事故の激しさに驚がく。古宇利さんは「現場が港から近くてよかった。生きていたからよかった」と安堵(あんど)した。