農林漁業向け官民ファンドから出資を受けた生産者が販路開拓に乗り出した。日本の最西端、与那国島で、クルマエビ養殖を手掛ける沖縄栽培水産。ファンドからの出資4千万円を元手に、生きたエビとほとんど変わらない品質を保てる冷凍設備を2013年度中に導入する。

与那国島の養殖場で選別されるクルマエビ=2013年12月

 エビの価格は年明けやお盆の後に下落する。こうした時期に水揚げしたエビを冷凍し、おせち用などで需要が膨らむ時期に出荷することで増収を狙う。需要期に同じ大きさのエビを大量に使いたい百貨店やホテルからの引き合いも強い。年間の水揚げの半分を冷凍に充てる計画だ。

 ファンドを通じて投資する西日本シティ銀行(福岡市)は「生きたクルマエビを流通させなければならないという業界の常識を壊し、新しい市場をつくろうとしている」(広川淳一郎主任調査役)と評価した。尾崎健一社長は「全国の業者を巻き込み、流通の仕組みを変えたい」と意欲を示しており、生エビではできなかったアジア輸出も視野に入れる。