【崎原朝一通信員】ブエノスアイレス市に住む県系1世の島袋美智子さんは12月24日のクリスマスイブと31日の大みそかの晩、長男フアン・カルロスさんの家で過ごした。美智子さんはアルゼンチンに来て40年余。暑い師走に慣れてはいるが、この夏は107年ぶりの酷暑といわれ、最高37、38度、体感温度40度前後の日が続いている。夕食の合間は酷暑に耐えきれず、男たちは上半身裸になる始末だ。

クリスマスを祝い打ち上げられる花火を見る島袋さん家族=ブエノスアイレス市内

 イブの夕食には嫁マリエラさんの家族も集まるため計10人の大宴会。アサード(焼き肉)を中心に、嫁の母親が作ったスペイン風のエスカベチェ(魚や牛の舌に酢、サラダ油、刻んだ赤いピーマン、香辛料を交ぜたもの)のほか、美智子さんが作った小エビや魚、野菜のてんぷらが並んだ。

 飲み物はミネラルウオーターのほか、長男が余暇に手作りする地ビール、ビーノ(ワイン)など。11時半ごろから近所で爆竹を鳴らす音が聞こえはじめ、午前0時になると、周囲でクリスマスを祝おうと爆竹や花火がはじけ、シャンパンが抜かれる。

 シャンパンの杯を持ったまま外に出て、近所の人たちとクリスマスのあいさつを交わし、ほほにキスして花火を上げてクリスマスの夜を分かち合った。

 爆竹や花火の種類、激しさが国の経済状態を知るバロメーターといわれるが、昨年末は前年より下回っていたようだ。

 この夕食がさらに1週間後の大みそかに繰り返され、新春を祝った。翌日、久しぶりにかなりの降雨があったおかげもあり、気温が14度まで下がった。地獄の暑さから天国のような心地よさまでひとまたぎしたアルゼンチンの正月だった。