【名護市長選取材班】沖縄タイムスと琉球放送は7日、名護市長選挙(12日告示・19日投開票)に立候補を予定している現職の稲嶺進氏(68)=無所属、社民、共産、社大、生活推薦=と、前県議の末松文信氏(65)=無所属、自民推薦=の討論会を市産業支援センターで開いた。米軍普天間飛行場の同市辺野古移設問題では、稲嶺氏が「負の遺産を残してはいけない」と反対を訴え、末松氏は「国、県と連携し実現を図っていく」と移設推進の立場を打ち出し、真っ向から対立した。1997年の日米合意で同問題が浮上してから、候補予定者が「賛否」を鮮明に主張して争うのは初めて。

名護市長選を前に、健闘を誓い握手を交わす稲嶺進氏(右)と末松文信氏=7日午前、名護市・産業支援センター

 昨年末の仲井真弘多知事の埋め立て承認について稲嶺氏は「知事は(移設先は)県外だと言い続けており公約違反だ。県民の7割が反対する中で、県民無視も甚だしい」と強く批判。一方の末松氏は「多くの意見がある中での承認は、大きな英断。普天間問題を解決するための大きな一歩になったと思う」と歓迎、評価した。

 政府が移設を進める際のそれぞれの対応について、稲嶺氏は「市が管理権を持つ漁港や市道の利用など、埋め立て作業の際に市長の権限が必要なことも多い」と述べ、移設は容易ではないと強調。末松氏は「騒音など、できるだけ市民生活に影響が出ないよう、代替施設協議会のようなものを設置し、条件を協議していきたい」との考えを示した。

 財政やまちづくりの観点では、再編交付金や一括交付金の使い方などに議論が集中。稲嶺氏は市の独自性を生かした事業の展開、市民の目線に立った交付金に頼らないまちづくりをアピール。末松氏は、基地受け入れに伴う国の財政支援を足掛かりに、地域活性化を図り、都市機能を整備したいと訴えた。

 討論の様子は8、9の2日間、琉球放送「RBCザ・ニュース」(午後6時15分)で放映する。