米軍普天間飛行場の移設問題で、辺野古埋め立て承認取消訴訟の原告団と弁護団が9日、県庁で会見し、県を相手に承認取消を求める訴訟と承認の効力の一時的な中断を求める執行停止の申し立てを、15日に那覇地裁に起こすことを発表した。原告は、埋め立て対象地域である辺野古・久志地区の近隣住民6人を含む県内の126人。提訴に向け、さらに募っている。

 安次富浩原告団長は「知事は苦労をかけるというが、それは名護市民に犠牲を強いるということ。知事に提出した市長意見の通り市民は圧倒的に反対。埋め立てそのものを取り消す方法を模索し訴訟提起に至った」と背景を説明した。

 訴訟では、昨年12月27日の仲井真弘多知事の埋め立て申請承認を、公有水面埋立法4条が定めている環境保全や、適正で合理的な国土利用といった要件を満たしておらず、違法だとして取り消しを求める。事務局次長の金高望弁護士は「アセス評価書への知事意見通り、現状では環境保全は不可能。何の改善もされないまま承認しており、明らかに違法だ」と批判した。

 訴訟団は効力の執行停止について、訴訟での判決確定までに埋め立て工事が進む恐れがあるとして「重大な損害を避けるため緊急の必要があると考えた」とし「ボーリング調査は1月中にも始まると報道されている。裁判所は早急に判断してほしい」と求めている。

 事務局長の三宅俊司弁護士は「承認を拒否しても十分に県は国に勝てた。知事個人の判断による承認と市議会を通過した名護市長意見とは民主主義の価値がまったく違う」と語った。

 15日午前10時から那覇地裁前で集会を開き、訴状を提出する。原告は近隣住民6人、その他の名護市民19人、それ以外の県民101人。さらに原告を募り追加提訴する予定。弁護団は県内の弁護士を中心に約30人、池宮城紀夫弁護士が団長を務める。