県議会は臨時会最終日の10日の本会議で、仲井真弘多知事が米軍普天間飛行場移設をめぐる名護市辺野古の埋め立てを承認したことは県外移設の公約に違反するとして抗議し、辞任を求める決議を賛成多数(賛成24、反対21)で可決した。沖縄県議会で知事に辞任を要求する決議が可決されたのは初めて。地方自治法に基づく不信任決議のような法的拘束力はないものの、県政史上で初めて県議会が知事に辞任を突きつけた意味は重く、野党内には知事が辞任要求に応じなければ、2月定例会での2014年度県予算案否決も辞さない強硬意見も浮上している。

知事の辞任を求める決議を起立採決による賛成多数で可決した県議会=10日午後10時13分

 決議は午後4時半すぎに開会した本会議で野党の社民・護憲、共産、県民ネット、社大の4会派と中立会派そうぞうが緊急動議で提出。議会運営委員会などで断続的に協議し、午後10時すぎ賛成多数で可決された。

 採決前の討論では与党5人、野党4人の計9人が登壇。野党側は知事選で県外を主張したにもかかわらず、県内移設反対を明言したことはないとする知事の主張を「意図的に有権者を欺いたのか」と糾弾した。一方で、与党側は「普天間の一日も早い危険性除去が最優先」として知事の承認は公約違反にあたらないとして反対を主張した。

 決議は知事の承認を「県議会が全会一致で求めた県内移設反対、普天間の国外・県外を求める決議を踏みにじる」と批判。辺野古埋め立てを承認する一方で県外移設の公約は変えていないとする姿勢を「開き直りは不誠実の極み、県民への冒涜(ぼうとく)」と厳しく追及し「県民代表の資格はない。公約違反の責を認め任を辞して県民に信を問うよう求める」とした。本会議では抗議決議に先立ち、政府に対する二つの意見書案も採決され、野党提出の「普天間の閉鎖・撤去と辺野古断念を求める意見書」を賛成多数で可決。与党自民の「一日も早い普天間の返還と危険性除去を求める意見書」は賛成少数で否決された。

「可決は遺憾」
知事が談話

 仲井真弘多知事は10日夜に談話を出し、「私の辞任を求める決議が可決されたことは極めて遺憾だ」とした上で「今後とも基地負担軽減や沖縄振興といった公約の実現にまい進する」とし、辞任の考えがないことを表明した。