竹富町史第5巻「新城島」がこのほど刊行され、第5巻の編集委員メンバーや町関係者が9日、町役場で会見を開いた。同島について総合的にまとめた著書は珍しく、委員らは資料収集や執筆にかかった10年を振り返り、同書が後世に役立つよう期待した。

竹富町史5巻目の「新城島」

 新城島は下地島と上地島の総称で黒島の西約4キロにあり現在、計14人が居住。豊年祭など伝統祭祀(さいし)の日には300~400の出身者が島に戻り、伝統文化を通じて島を維持している。

 町史では島の歴史や自然、祭祀などを写真や文献、新聞記事などとともに紹介。19世紀中ごろまで焼かれていた土器「パナリ焼」と、琉球王府から上納を義務付けられていた「ジュゴン(ザン)」の歴史的考察には1章を設けた。

 2003年に第1回専門部会を開き、以降計13人で執筆に当たった。

 新城島出身の登野原武専門部会長は「生まれ島に恩返しができてうれしい。新城島の歴史や文化などを総合的にまとめた本はこれまでになく、記録として後世に活用していってほしい」と語った。

 「新城島」はB5判で全710ページ、770部を発刊。市内書店や本島の専門店でも販売する。税抜き3千円。問い合わせは竹富町史編集係。電話0980(88)7220。