本紙ブラジル通信員で、ニッケイ新聞専務取締役の堀江剛史さん(39)が8日、沖縄タイムス社に豊平良孝社長を訪ね、本紙記事の提供について協力を要請した。ブラジル在住の日系人の中でもウチナーンチュの絆の強さを日々実感しており、本紙提供の記事などを活用して広く在伯日系社会に沖縄の事象を紹介する考えだ。

ニッケイ新聞専務取締役で本紙ブラジル通信員の堀江剛史さん

 堀江さんは広島県出身。日本語教師やすし職人として南米で生活する中、アルゼンチンで移民の話を聞き2002年、ジャーナリズムの世界に入った。今回、ニッケイ新聞が提携する日本国内の新聞各社を訪問。沖縄タイムス社と同様、記事提供などを要請してきた。

 堀江さんは「ブラジルの日系人は他県の場合、2世、3世になるともう母県の文化は親の世代のものという感覚があるが、ウチナーンチュは3世、4世になっても文化、芸能を中心に引き継いでいる」と感心。県単位だけでなく市町村単位の文化や人脈を継承する点を挙げて、沖縄系社会の絆の強さに驚いている。

 一方で、日系人社会全体をみると、2、3世と世代が若くなるほど日本語が読めない人も多くなっており、邦字紙を発行する同社にとっても課題。「このままでは親や祖父母が生まれ育った日本やそれぞれの地域、文化が忘れられてしまう」と危機感を抱く。

 こうした状況に同社では、親や祖父母の移民の歴史や母県の状況などをポルトガル語で書籍化する事業も進めているという。