【市塚和枝通信員】イタリアでは、キリスト教徒が多い影響もあって、クリスマスは家族と過ごし、大みそかから元日にかけて友人と過ごすのが一般的だ。

県出身家族が長年クリスマスをともに過ごすカルテエイ家のアトスさんと豪勢に並んだクリスマス料理=ミラノ市内

 日本と同様、イタリアは南北に長いため、クリスマスは南の地方は魚中心、北は肉中心の料理を食べている。料理は手作りが多く、家庭ではクリスマスツリーより、キリストが生まれた状況を再現した模型PRESEPIO(プレゼピオ)を飾るのが習慣だ。

 ミラノ市内の県出身家族は長年付き合いがある地元のカルテエイ家の家族と毎年クリスマスを過ごしており、昨年も同家のアトスさん(81)、クレーリアさん(85)ご夫妻らと料理を作ってクリスマスを祝った。

 ウサギのレバーペーストやさまざまな種類の生ハム、キノコやピクルスといった前菜のほか、伊勢エビはオーブン焼きにし、子牛肉をミルクで煮込んだ黄金煮などが並んだ。

 カルテエイ家はトスカーナ公の専属料理人だった祖先を持つ家系で手作りといっても本格的な料理が特徴。「1年に1度のぜいたく」と3~4時間じっくり時間をかけて食事をとり、家族と大切に過ごすことがクリスマスにとって重要だという。

 一方、年が明ける元日の午前0時前後に全国的に各都市の広場や公園、各家庭の庭やベランダから花火が打ち上がり、それを眺めるのが恒例。花火は圧巻で、日本人にとって神社にお参りして願う心境のように、新しい年に向かって希望がみなぎるという感覚になるようだ。

 ただ、花火は毎年死者が出る激しいものもあり、南の都市ナポリではかつて大みそかに家財道具一切を窓から放り出し、新しいものを購入する習慣もあった。