【東京】大規模災害発生時に自治体や民間と在日米軍の協力体制や課題を考えるシンポジウム(主催・沖縄平和協力センター)が9日、早稲田大学であった。米軍と日本双方の研究者らが、日ごろからの連絡体制の構築や備蓄基地整備の必要性などを提言した。

 同センター理事長で元県知事公室長の府本禮司氏は、県が基地の整理・縮小を求めている立場や、政治的にも複雑な環境にある立場を説明した上で、災害時には自衛隊や米軍との協力が必要な事態もあるとの認識を示した。

 災害時に派遣される自衛隊の活動に米軍の支援をどう組み込んでいくか、調整役として「県の役割を位置付けることが重要だ」と訴えた。緊急時に基地内を通行できる協定や、災害時に基地内に避難できるよう米軍と自治体が結んでいる協定の例も紹介した。

 拓殖大学海外事情研究所の川上高司所長は、国内に備蓄基地や災害救援のハブ基地の設置を提案。アジア全体の災害の多さに比べ備蓄基地が少ないとして「アジア太平洋地域の人道支援にも貢献できる」と説明した。

 在沖米海兵隊外交政策次長のロバート・エルドリッジ氏は、那覇空港が被害を受ける事態もあり得るとして、米軍の施設やノウハウの活用を検討する重要性を指摘。「政治的な問題は別にして、災害時に何ができるかを考えるべきだ」と行政や民間との平時からの連携が必要だと訴えた。