運営費の確保が難航し、存続が危ぶまれていた県管理の下地島空港(宮古島市)について、県は15日までに、県財源から運営費を拠出して、来年度もパイロット訓練飛行場として継続させる方向で、最終調整に入った。来年度は航空会社の訓練料だけで運営費をまかなえない見通しで、不足分を県費で補填(ほてん)する。17日にも宮古島市の下地敏彦市長に県の方針を伝えるほか、航空会社など関係機関や県議会にも説明し、理解が得られれば2月議会に予算案を提出する。

 下地島空港を維持管理するために県の財源を拠出するのは1979年の開港以来、初めて。県費を投入しないで済む単年度休港も視野に検討を進めていたが、空港存続を望む地元に配慮した。

 現時点で拠出額は確定していない。同空港の利活用の選択肢が広がる来年1月の伊良部大橋開通を見据え、県費の投入は来年度の一年間だけとし、空港の存続に向けた検討や調査を本格化する考え。

 撤退を示唆していた全日空(ANA)は来年度、訓練数を大幅に減らして継続利用する方向で最終調整を進めている。これまでに、日本トランスオーシャン航空(JTA)、琉球エアーコミューター(RAC)も利用の意向を示している。

 下地島空港をめぐっては開港直前の79年、県議会が「独立採算制を維持し、県の財政負担を生じさせない」などとする付帯決議案を可決。維持管理に県費を投入するには、同付帯決議を解除するなど、議会側の同意が必要となる。

 県土木建築部は14日、同空港の来年度の運営方針として、仲井真弘多知事に対し、(1)休港(2)県費を投入しての空港存続-など複数案を説明。訓練飛行場として継続させる方針を大筋で固め、財源確保で県財政課などとの調整を進めていた。(篠原知恵)