県と沖縄観光コンベンションビューロー(OCVB)が主催する「日・ASEAN観光交流会議」の総括シンポジウムが16日、宜野湾市の沖縄コンベンションセンターで開かれた。15日から2日間にわたって実施された本会議と四つの分科会、商談会を振り返り、主催者と日本政府観光局(JNTO)、旅行事業者などが、交流促進のための課題と今後の展望をパネルディスカッションした。歴史や文化を生かした沖縄特有のコンテンツの確立や、航空路線拡充の重要性を確認し、日本とASEANの双方向交流の活性化に向け、官民一体で取り組む考えを共有した。

沖縄とアセアン地域とのさらなる観光交流の展望や課題などを提言するパネリスト=16日、宜野湾市・沖縄コンベンションセンター会議棟

 観光庁ビジットジャパン大使で沖縄ツーリスト社長の東良和氏は、継続的な誘客には航空提供座席の確保が重要とし、航空会社の誘致のため空港のテナント料や着陸料の引き下げが必要だと提言。「ASEAN各国と対等に、国際基準で付き合えるような環境を整備すべきだ」と話した。

 日本アセアンセンター観光交流部長代理の神田瑞穂氏は、東南アジアでは体験できない雪景色などを目当てに、ASEANの観光客の人気は北海道に集まっているとし「各国の需要を見極め、ビーチだけでなく、歴史や文化など沖縄独自の観光資源を地道にPRしていく必要がある」と強調した。

 JNTO理事の神保憲二氏は、競争相手となる観光地を分析し、県全体で観光立県の意識を共有することが重要だとし「『アジアで一番きれいな街』など、まずは分かりやすい目標を設定してはどうか」と提案した。

 主催者側からは、県文化観光スポーツ部の湧川盛順部長、OCVBの上原良幸会長が参加。沖縄の認知度を高め、日本とASEANの交流拠点を目指すと決意を示した。コーディネーターは、琉球大学学長補佐の下地芳郎教授が務めた。

 同日開かれた分科会では、ASEAN諸国の航空会社の日本市場戦略や、観光を軸にした産業間連携などが話し合われた。商談会には、ASEAN6カ国から55社、日本からは38事業者が参加した。