「学校や友達の悩み、どんなことでも弁護士に相談してみませんか」-沖縄弁護士会が、電話で子どもからの相談にのる専用ホットライン「子どもの悩み事110番」を20日から始める。告知カード9万5千枚を離島を含む県内すべての小学5年生から中学3年生に配る。同会が子ども用の相談電話を常設するのは初めてで、「気軽に電話してきてほしい」と呼び掛けている。(下地由実子)

県内の小学5年生から中学3年生に配布される告知カード

 相談に対応するのは、弁護士会で子どもの権利委員会に所属する約20人。少年事件や虐待など子どもに関わる問題に取り組んでいる。横江崇委員長は「子どもの人権を守るために法的知識やノウハウを生かした手助けをしたい」と話す。

 横江さんは少年事件の弁護を通じ、家庭に居場所を見つけられず、誰にも相談できないまま非行へ走る子どもを多く見てきた。「弁護士が間に入ることで子どもの気持ちを満たせられたら。非行や犯罪の一歩手前で力になれないか」と考えている。

 子どもたちの日常世界で起こりがちなトラブルでも、「まさしく弁護士の業務の範囲」となるものは多い。体罰やいじめでの相手方、学校との交渉、有料のオンラインゲームによる消費者被害、家庭や施設内での暴力、虐待など多岐にわたる。

 同会は2012年9月下旬から12月まで期間限定で電話相談を試みた。ところが、周知に“失敗”。約3カ月間で電話は「3~4本程度」だった。横江さんが当番の日も「1本もかかってこなかった…」。「子どもの権利相談」という名称も「ただでさえ弁護士との接点が少ない子どもたちにはイメージしにくかったかもしれない」と振り返る。

 今回は、“教訓”を生かし、子どもが困ったときには相談相手としていつでも思い出してもらえるよう、携帯できる名刺サイズのカードを作った。キャラクターを描いたり、ポップな字体や明るい色を用いたりして、親しみやすくなるよう工夫を凝らしている。

 配る対象を小5から中3にしたのは「いじめや暴力、体罰など思春期の悩みを抱えやすい年代だから」。相談は何歳からでも受け付ける。カードは、各地域の教育事務所へ届け、学校ごとに教員を通じて子どもたちへ配ってもらう。離島には配送する。

 「先生たちにも悩み事110番を知ってもらい、ご協力をお願いしたい」と横江さん。「電話をきっかけとして面談にもつなげ、子どもたちへの法的支援の足がかりにできれば」と期待している。

 子どもについての悩みなら大人からでも可。相談無料。電話098(866)6725、毎週月曜日午後4時から7時(休日を除く、20日から)。