沖縄防衛局が5年で廃棄している米軍機事故に関する米軍公表文書を沖縄県が保存していることが分かった。運天修・県基地対策課長は「米軍機事故後の初動対応を考えるときなどに参考にすることがあり、職員の判断で保存している」と話す。同局と県は役割も権限も異なるが、米軍機事故に対処する二つの行政機関の間で、文書に対する考え方に差があることが明らかになった。(小寺陽一郎)

 基地対策課によると、米軍機の事故やトラブルが起きると文書をまとめるファイルを作る。

 発生日時や事故の原因などが書かれた米軍公表の文書は、新聞記事や軍事の専門資料などと一緒に保存している。米軍の文書は主に防衛局を通じて受け取っているという。

 ファイルの保存期間は県の内規「県文書編集保存規程」によると文書の種類で異なり1~5年。

 だが、同課は、おおむね1990年代後半以降の主な事故は独自に保存する。事故を受けた米軍への申し入れや議会対応のときなどに参照するためという。昨年8月に米軍のHH60ヘリがキャンプ・ハンセンに墜落した時は、2004年の沖国大ヘリ墜落事故のファイルも参考に対応を考えたという。

 運天課長は、保管場所の制約などから、すべてのファイルを保存しているわけではないと断った上で「米軍機事故への対応は時間との勝負だが、職員は軍事の専門家ではなく異動もある。対応を考えるとき、過去の資料が一覧できるファイルが参考になる」と話す。

 こうしたファイルは防衛局も作っているが、同局によると文書の内容によって異なるものの、原則的に5年でファイルごと廃棄している。