祖父母が子や孫に贈与する教育資金を非課税にする制度に対応した金融商品が県内でも注目を集めている。琉球銀行は昨年8月、沖縄銀行は今月から、それぞれ販売を開始。上限額の1500万円を一括で入金する顧客もおり、担当者は「県内でも高いニーズがある」とみる。両行とも富裕層の囲い込みにつながると期待し、営業に取り組んでいる。(照屋剛志)

教育資金非課税制度の流れ

 同制度は、お金にゆとりのある高齢層から、子育て世代に資産を移すことで、経済を活性化させる狙いがある。30歳未満の孫の入学金や授業料などの教育資金が対象で、最大500万円は塾や習い事にも活用できる。2015年12月末までの贈与が非課税となる。

 単純計算だと、1500万円の贈与には580万円の税金がかかるとされ、「非課税額が大きく、富裕層を中心に人気が高い」(銀行担当者)という。

 琉球銀行(金城棟啓頭取)は普通預金の「りゅうぎん教育応援預金」を売り出している。これまで琉銀とは取引のなかった新規客の申し込みも多いといい、リテール業務課の国吉謙輔調査役は「想定以上の反応」と話す。

 沖縄銀行(玉城義昭頭取)は、銀行が顧客の資産を運用し、報酬を出す信託勘定を活用した「教育資金贈与信託」を販売。運用報酬の予定配当利率が0・2%と普通預金に預けるよりも優位になっているほか、贈与契約書の作成が必要ないといったメリットがある。

 6日の発売から営業店には問い合わせが多数あり、営業企画グループの宮城桂主任は「かなり関心が高い」と手応えをつかんだ様子。

 両行とも申し込みの件数や金額は非公表だが、孫の人数分を1度に振り込む顧客もいるといい、富裕層の申し込みが多数を占めるとみられる。担当者は「富裕層との接点がつくれるメリットがある」とほかの取引に広がる可能性にも期待しており、囲い込みに力を入れる。