【名護】名護市長選挙で米軍普天間飛行場の辺野古移設に反対する稲嶺進市長が再選された。稲嶺市長は「市民の生命財産を守る責務から市長の管理権が及ぶところがある」と、建設阻止へ権限を行使する考えを示している。安倍政権が選挙結果にかかわらず建設強行の姿勢をみせる中、市の持つ権限に注目が集まる。

 防衛省が辺野古への基地建設工事を進める上で前提としているのが、辺野古漁港周辺への埋め立て作業ヤード造成。そのためには、シュワブと同漁港の間の砂丘の使用を名護市に申請し、許可を得る必要がある。また、辺野古漁港を資材置き場にするためには、市の使用許可が必要になる。

 キャンプ・シュワブ内の市有地21万平方メートルのうち、一部が土砂の採取地にかかり、市は同意なくして、土砂を自由に採取し、一方的に形状を変更することはできない、との考えだ。一方、沖縄防衛局は市の同意は不要との考えを示しており、見解が分かれている。

 河口付近が代替施設の建設区域に重なる美謝川では、水路の切り替え工事が計画されている。工事を進めるには沖縄防衛局と市の「法定外公共物管理条例」に基づく話し合いを行い、合意を得なければならない。

 辺野古漁港と接する辺野古川の護岸かさ上げ工事も、市の合意なしでは実施できない。文化財保存も名護市教育委員会との協議が必要となる。

 オスプレイなどの運用に不可欠な飛行場施設への燃料タンク設置許可も消防法により市長の許可を得る必要があるとみられており、市では各種権限や法的要件の有無を精査している。