東村高江の米軍ヘリパッド建設や普天間飛行場へのオスプレイ配備に反対する人たちの姿を追った琉球朝日放送制作のドキュメンタリー映画「標的の村」(三上智恵監督)が、昨年8月の上映開始以来、全国で観客動員が2万人を突破するなど話題を呼んでいる。三上さんは「反響が大きい。県外の人たちが、当事者として沖縄の基地問題を捉えている」と話している。

観客が2万人を超えた映画「標的の村」について語る監督の三上智恵さん=沖縄タイムス社

 映画は、ほとんど宣伝をしなかった県外でも口コミで広がり、これまで全国30の映画館、70カ所の自主上映会で上映され、第87回キネマ旬報ベストテンの文化映画で1位に選ばれるなど13の賞も受賞した。「当初は上映がすぐに終わるかもと思っていたが、うれしい」と三上さん。

 インターネット上などで「日本に住む私たち自身の問題」「沖縄県民同士がにらみ合う構造。涙が出た」などのコメントが寄せられているという。

 三上さんによると、映画を見て県内外から高江や辺野古を訪れる人が増えているという。「沖縄から出し続けたSOSをキャッチしている。多くの人が、欺瞞(ぎまん)に満ちた政府の基地政策に疑問を持ち、怒りを共有し始めている」と話した。