県内でもぐんと冷え込む日が増えてきた。この時季は、インフルエンザが猛威を振るうシーズンでもある。県内のインフルエンザの患者数は年明けから急増しており、学校や職場にも影響が広がっている。睡眠を十分に取るなど健康管理に注意するとともに、手洗いやうがいなど徹底した予防策を心掛けたい。

 県健康増進課は今月10日、インフルエンザ流行注意報を発令した。県内58の定点医療機関から報告された患者数が、12月30日から1月5日の1週間で定点当たり13・10人となり、注意報の発令基準の10人を超えたためだ。全体の患者数は前週の3倍近い760人に上った。

 その後、6日から12日の1週間で患者数は394人増の1154人となり、那覇市保健所管内では定点当たり31・25人と、30人の警報レベルに達した。

 同期間の県の定点当たり患者数は19・90人で、都道府県別では最多だ。国立感染症研究所によると、全国の保健所地域で警報レベルを超えているのは2カ所(沖縄、大阪)だった。県内のインフルエンザが全国的に見ても拡大傾向にあるといえよう。

 那覇を除く県内の保健所管内も南部、宮古、中部、八重山がそれぞれ注意報レベルを超えており、警戒が必要だ。

 県によると、今シーズンは当初20代、30代の患者が多く、その後子どもの患者が急増した。新学期が始まり、一気に感染が拡大したとみられる。学級閉鎖などが広がらないよう、子どもたちの健康管理に気をつけたい。

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 インフルエンザの症状は38度以上の発熱や全身の倦怠(けんたい)感、関節の痛みが出るほか、せきや鼻水、喉の痛みなど風邪と同様の症状もある。

 具合が悪い、子どもの調子がおかしいと思ったら無理して出勤、登校せずに、早めに医療機関を受診することが肝要だ。

 県は、感染予防とまん延防止のため「みんなでひろめよう咳(せき)エチケットの輪」をキャッチフレーズに、マスクの着用や、咳やくしゃみが出る場合はティッシュペーパーなどを使って鼻や口を押さえることを呼び掛けている。一人一人の意識で感染の拡大が防げる。ぜひ実行したい。

 予防策ではこのほか、食事の前や帰宅後には必ず手洗いやうがいをする、ワクチンの予防接種を早めに受ける、室内の換気に気をつけ適切な湿度を保つ-などの注意を喚起している。

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 気になるのは、タミフルなどの抗ウイルス薬に耐性を持つインフルエンザウイルスが札幌市で検出されたことだ。別の抗ウイルス薬で効果があるので、過度な心配は必要ないが、従来に増して予防を重視する必要があろう。

 ノロウイルスなどによる感染性胃腸炎にも気をつけたい。県外では、小学校などで集団食中毒が起きているが、対岸の火事と捉えず、日ごろの衛生管理を怠らないようにしたい。

 高校、大学などこれから受験シーズン本番を迎える。受験生は、特に万全な体調管理で乗り切ってほしい。